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短鎖脂肪酸の産生
人間は、食べ物から栄養を吸収し不要なものを排出します。
この役割を担うのが消化管です。
炭水化物には消化酵素で消化できる易消化性炭水化物と、オリゴ糖類や食物繊維類など、そのままでは簡単に消化吸収できない難消化性炭水化物があります。
ただ、腸内細菌の多くが難消化性炭水化物の一部を分解し、消化吸収の手助けをしてくれています。
短鎖脂肪酸は、この難消化性炭水化物を腸内細菌が分解することによって産生されます。
短鎖脂肪酸の効果
短鎖脂肪酸は大腸の粘膜細胞のエネルギー源であり、大腸の粘膜にあるセンサーを刺激して腸管の蠕動運動を促進します。
大腸の粘膜は血管から供給されるエネルギーよりも、腸管腔から供給される短鎖脂肪酸のエネルギーに依存していることがわかっています。
また、小腸や大腸の上皮細胞の増殖を促すことも報告されています。
結腸の粘液分泌も促進します。これによって、便がスムーズに腸内を移行できます。
短鎖脂肪酸がつくられることで腸内が酸性の状態に傾くため、酸性に弱い悪玉菌が減って、結果として腸内環境が整います。
水やナトリウム、カルシウム、マグネシウムの吸収を促す働きもあります。
ですから、毎日食物繊維などを摂取して短鎖脂肪酸の産生を維持することはとても大切です。
食物繊維には果物や海藻類などに多い水溶性と、豆類、穀類などに多い非水溶性がありますが、それらをバランスよく、またゆっくり時間をかけて食事をすることを心掛けて下さい。
さらに、プロバイオティクスの摂取も効果的です。
プロバイオティクスとは、われわれの体に良い働きをするとされる生きた菌のことです。
乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌などが知られており、大腸のエネルギー源である短鎖脂肪酸を増やすことが数多く報告されています。
酪酸の効果
酪酸は短鎖脂肪酸の中で、腸管上皮の増殖作用がもっとも強いといわれています。
また、酪酸は結腸の粘膜細胞が最も利用しやすい短鎖脂肪酸だと考えられています。
酪酸は厳しい環境下でも変質しにくいだけでなく、病原菌に対する抗菌作用や腸内細菌叢の正常化作用なども報告されています 。
酪酸には、腸内環境を整え健康な腸内フローラを保つ働きがあります。
それは腸内を弱酸性にすることと、酸素のより少ない環境にすることです。
酪酸菌やビフィズス菌など、人にとって有用な菌は低酸素状態を好み、ブドウ球菌など有害な菌は酸素のある環境を好む傾向があります。
酪酸菌が増殖し酪酸を作り出すと、大腸の上皮細胞が酪酸と酸素を使ってエネルギーを作り出します。
これにより大腸がより酸素の少ない状態になり有用な菌が住みやすい環境に変化します。